会場をオンラインで結ぶ。「建築デザイン講演会2020」を開催
2020.12.25
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環境学部建築デザイン学科では、世界的に活躍をされている方々を毎年講師に迎え、「建築デザイン講演会」を開催しています。
本年度は、日本建築家協会新人賞、日本建築家協会賞、日本建築大賞などの輝かしい受賞歴をお持ちの日建設計チーフデザインオフィサーである山梨知彦氏を講師に迎え、「建築デザインの可能性とみらい」と題して12月3日に開催されました。
オンラインで開催された今年の「建築デザイン講演会2020」
新型コロナウィルス感染症対策として、今年はデネブホールと東京をオンラインで結び開催されました。また会場の密集を避けるため、ホールには1~3年生が、4年生はリモートでの参加となりました。
2014年に日本建築学会賞を受賞したソニーシティ大崎(現NBF大崎ビル)など、これまで山梨さんが手掛けてきた建造物を題材に、デザインに込めた意図や思いを紹介。AIなどICTの進化による建築業界の変化や未来について触れ、これからの時代に建築士が求められるスキルとして、「ICTの知識や先端の技術を使いこなせることはもちろんのこと、建築だけではなく幅広い知識を身に付け、広い視野を持つ人になることが欠かせない」とアドバイスされました。
ICTがもたらす未来について 真剣に聞き入る様子
講演後の質疑応答では、多くの質問が活発に飛び交った
環境学部建築デザイン学科1年の松永侑大さん
建築の世界に憧れて進路を決めたという松永さんは、「建築に関する専門的な知識だけでなく、土地や災害、利用者の立場など、建物に関して総合的に判断することの大切さを感じ、とても参考になりました」と話してくれました。
就職活動を控え建築業界をめざす、3年生の岡崎滉大さんは、「就職活動では、CADが使えるなど、大学で修得した技術をアピールすることばかり考えていました。今日の話しを聞いて、建築に対しての自分の思いや考えを見つめ直し、なぜ建築なのかということを伝えることも大切と考えを改めました」と話してくれました。
環境学部 建築デザイン学科 杉田宗准教授
建築デザイン学科では、2016年から建築情報教育をカリキュラムの1つの柱とし、先端的な取り組みを進めています。2020年11月30日には新たに「建築情報学会」が設立され、建築分野における情報化、建築と他分野を情報で繋ぐ動きは今後益々活発化します。常任理事に選出された杉田准教授も、建築情報教育の体系や教育と実務の接続など、建築情報学の確立をめざしています。
「実際に活動している人の話を聞くことで、今自分たちが学んでいることが、将来どう役立つのか参考になるといい。教育の場はどうしても基礎知識の修得や、技術的な指導に重きを置きがち。座学では伝えられない現場の生の声を聞くことで、これから自分たちが取り組むべき課題を見つけ、進む道を見つけられるといいですね」と学生への思いを話してくれました。
世界で活躍する山梨さんのお話しに刺激を受けた学生たち。これからの学びに役立てて欲しいと思います。
ご講演いただきありがとうございました。