ロンドン五輪銅メダリストのバレーボール人生から学ぶ「スポーツ講演会」を開催
2020.12.25
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本学では教育活動の一環として、スポーツ界で活躍された方を講師としてお招きし、経験談や人生観をお聞きする「スポーツ講演会」を開催しています。本講演会は体育会本部が企画運営するもので、今年は元バレーボール日本代表チームで活躍され、ロンドン五輪銅メダリストでもある木村沙織さんにご講演いただきました。
今年は新型コロナウィルス感染症対策として会場の入場定員を半分に。さらに、別会場へのライブ配信も行い、両会場合わせて約420人の学生及び教職員が参加しました。会場入り口ではマスクの着用を呼び掛け、検温と手指の消毒を実施するなど出来る限りの対策をしての開催となりました。
ライブ配信も学生がおこないます。
120人が入る別会場も満席になるほどの盛況ぶり
講演会に先立ち、体育会本部長の冨永 貴明さん(知的情報システム学科4年)が挨拶。新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、開催が危ぶまれた本講演会が無事に開催できた喜びを伝え、「学生の皆さんも世界で活躍された木村さんのお話から学び、これからの人生に役立ててください」と話しました。
※知的情報システム学科は2020年に情報コミュニケーション学科に改組しました。
緊張しながらも、しっかりと思いを伝える冨永さん
講演会は広島FMパーソナリティー広瀬桃子さんを進行役に、木村さんのバレーボール人生を振り返ります。
バレーボールは思いやりのスポーツ。
次に繋ぐ人への思いやりの気持ちがボールに伝わると木村さん
木村さんがバレーボールを始めたのは小学2年生のとき、バレーボールをしていたお母様の影響を受けて始めたそう。所属した小学校のクラブチームでは基礎練習を大切にするチームで、木村さんはこの時期に徹底的に基礎を身につけたことが、その後の技術向上に役立ったと振り返ります。
「試合で負けた悔しさを泣いて終わりにするのでは意味がない」、これは試合に負けて涙を流す木村さんに、お母様が掛けた言葉です。以来、木村さんは負けて泣くネガティブな時間をもったいないと考え、どう改善していくかと考える時間に切り替えるようになったのだそう。
軽快にトークを進める広瀬さん
スカウトされて進学した中高一貫校では、自分に不足していることを考え自主的に練習する力が養われたこと、高校生で日本代表に選ばれたときの喜びや緊張、社会人チームでは掃除を通じて思いやりの心を学んだこと、全日本チームでキャプテンを務めたときに工夫したことなどを語っていただきました。また、トルコのチームに移籍し異文化で暮らしたことや引退した現在のご主人とのライフスタイル、これからの目標など多岐にわたり話を伺いました。
個人が輝くことも大切だが、チームだから出来ることもある。
大学生活でも思いやりを持ち気配りをしながら過ごしてほしいと語る
木村さんの講演後には学生からの質問タイム、恒例のお楽しみ抽選会へと続きます。
データを重視したプレーをしていたかという学生の質問には、データは参考に、コートで感じた直観を大切にしてきたと答える
お楽しみの抽選会。サイン入りボールなど豪華景品を用意
コロナ対策で、当選者は後日改めて景品を受け取ることに
「帰宅したらうがいと手洗いをしっかりと」と笑顔で締めくくる
チームワークもよく、講演会を支える体育会本部のメンバー
講演会の担当者を務めた近藤輝明さん(電子情報工学科)3年。
「コロナで予定が立たず、実際に動き出せたのは10月から。例年は半年かけてする準備を2カ月でやるのは大変でしたが、無事に開催できてホッとしています。本講演会は体育会本部にとっても大きなイベントで、この経験は必ず将来に役立つと思います」と近藤さん。
最後に木村さんから広島工大生に向けたメッセージをいただきました。
皆さんの年齢の頃はバレーボール一色でしたと振り返る木村さん
「私のように人生の早い段階で進む道を決める人もいれば、迷う人もいます。途中で進路を変更する人もいるでしょう。人生の選択に迷うとき、私はイメージが広がってワクワクできる方を選んできました。どう進むかなんてわからないのだから、挑戦せずに悔やむよりトライしてほしい。一度きりの人生だから挑戦しましょう」
常にポジティブに挑戦してきた木村さんのお話には、これからの人生に生かせる学びがたくさんありました。木村沙織さん、ご講演いただきありがとうございました。