地域の防災・減災への貢献をめざす、地域防災減災教育研究推進センターが、防災士養成講座を開催
2021.03.03
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地域の防災・減災活動をサポートする、地域防災減災教育研究推進センターによる「2020 年度防災士養成講座」が、2月24、25、26日の3日間にわたり開催されました。講座には本学の学生38名が参加。講座と演習を組み合わせ、地域の防災を担うために求められる知識や技術を学びました。
※新型コロナウィルス感染症に対する、本学独自の行動指針(HIT行動指針)に基づき講座を開催。万全の対策を施し、対面授業の形式で行われました。
地域防災減災教育研究推進センターは、地域における防災・減災に関して、技術開発や情報発信などの研究活動や教育普及の推進をサポートするため、今年度、新たに設立されたもの。大学研究成果や人的資源を活用して、大学を核とした周辺エリアでの防災・減災活動を推進する拠点になることをめざしています。
テキストは日本防災士機構が発行する防災士教本を使用
防災士は 1995 年の阪神淡路大震災の教訓を基に、住民主体による地域防災力の向上を目的として 2002 年に設立された民間資格です。資格を取得すると、地域の防災を担う人材として、十分な意識と一定の技能・知識を修得していることが認められます。
日本防災士機構が認定する防災士養成事業実施機関である本学では、防災・減災に貢献する教育や研究の推進や社会貢献に寄与するセンターの事業の一環として、今回の講座を初めて開催しました。
講義と演習を担当する地球環境学科 田中健路教授
学生は事前学習レポートを提出してから参加。3日間にわたる講座では自然災害が発生する仕組みや災害発生時の対応、復旧・復興へ向けた被災者支援について、座学と演習を交え学びました。講座終了後には資格取得試験が行われ、合格者は同センターが窓口となり防災士認定登録を行います。
ゼミでも災害をテーマに研究する小林さん
環境学部建築デザイン学科3年生の小林建都さんは、「広島でも大雨による大きな災害も起きています。多くの人が避難できるように、少しでも知識を役立てることができればと思います。教授の勧めがあって受講を決めました。今回、防災士講座で学んだ知識や技術を身に付けて自分の研究にも役立てたい」と話してくれました。
防災は専門外で学ぶ機会が欲しいと語る品川さん
環境学部地球環境学科3年の品川ひなたさんは、「2年生の時に、サークルで地域防災に関わり、体育館を借りて地域の人と一緒に避難練習をしたことがあります。防災士の資格にも興味がありました。」と受講の動機を教えてくれました。
センター長を務める建築デザイン学科学科長の渡壁守正教授
「本センターでは、防災士の養成や継続教育を通じ、防災・減災面での更なる地域貢献活動を図ることを目的に講座を開講しました。今年度は新型コロナウィルスの影響で、学生のみの募集となりましたが、来年度以降は地域の住民の方々にも開かれた講座を開講したい。」と地域防災減災教育研究推進センターの渡壁守正センター長。
本学のある広島でも、平成26年8月豪雨や平成 30 年7月豪雨(西日本豪雨)など、記録的大雨による被害が頻繁に発生しています。今後も発生が懸念される、南海トラフ巨大地震や広島県内陸部を震源とした地震では、大規模な被害も予想される中、防災士はまだまだ不足しているのが現状です。防災士育成などの活動を通じ、本学ではこれからも地域に貢献していきます。