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橋づくりの現場を体験。壮観さと緻密さを実感~環境土木工学科

2021.03.13

このニュースは、クローズされました

※新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで取材・撮影を行っています。

環境土木工学科の3年生が安芸郡海田町を訪れ、東広島バイパス高架橋5号橋工事の現場見学を行いました。その見学の様子をご紹介いたします。
今回ご協力いただいた川田工業(株)が担当するのは、高架橋道路となる鋼製の橋桁(鋼桁)の架設です。今回の工事ではあらかじめ鋼桁の3Dモデルを作成。構造物を360度から確認できる長所を生かして、構成部材の干渉の有無やクレーン作業の邪魔になる部分などを事前に十分検討することで、効率的に工事を進めることができていると、3Dモデルを示しながら説明していただきました。

技術者の方が「
3D モデルを使って効率的に工事が進められている」と概要を説明。

技術者の方が「3Dモデルを使って効率的に工事が進められている」と概要を説明。

橋桁と橋桁の間を支える対傾構。各種部材は地上で組んだ後、橋脚上部へクレーンで吊り上げます。

橋桁と橋桁の間を支える対傾構。各種部材は地上で組んだ後、橋脚上部へクレーンで吊り上げます。

部材を220トンクレーンで吊り上げて架設します。

部材を220トンクレーンで吊り上げて架設します。

工事はトラッククレーンベント工法という架設工法で進められています。現場には、鋼構造物を橋桁まで吊るクレーンや、吊り上げ前の部材などがあり、学生たちが興味深く観察していました。
その後、橋脚に上って見学。一つ隣の橋脚には、既に鋼桁が均等に架設されているのが見えます。
橋脚には、厚さ30cmのゴムが置かれていました。これは支承というクッションで、気温や加重による橋桁への悪影響を抑えます。地震の振動も吸収して橋桁へのダメージを最小限にすると聞き、学生たちはその重要性を確認していました。

地上10mある橋脚の上にも登りました。

地上10mある橋脚の上にも登りました。

阪神淡路大震災で高架橋道路の倒壊が多かったため、ゴム製支承が一般的になりました。

阪神淡路大震災で高架橋道路の倒壊が多かったため、ゴム製支承が一般的になりました。

次にボルトの締付けを体験。ただ締めればいいのではなく、ボルトやワッシャーを正しく配置し、一定の軸力で締め付けないといけません。こうした作業一つもきめ細かく確認しながら作業を進めることに、学生は驚いていました。
学生は、少し緊張しながら締付け機を操作。そして技術者の方が手順・軸力とも適正であることを確認すると、ホッとした顔を見せていました。

ボルト締め付けを体験。ボルト裏表の一致やワッシャーの空回りなどを細かく確認します。

ボルト締め付けを体験。ボルト裏表の一致やワッシャーの空回りなどを細かく確認します。

最後に高所作業車に乗り、全体を俯瞰。現場の至る所に知恵や工夫が詰まっていると学んだ後は、この景色がより壮観に見えます。

高所作業車に乗せてもらい、13m程度の高さから現場全体を見学。

高所作業車に乗せてもらい、13m程度の高さから現場全体を見学。

現場には、キャンパスで得られない多くの発見がありました。
お忙しい中、貴重な体験を提供していただいた川田工業(株)のみなさん、ありがとうございました。

「授業で学びある程度イメージはしていたが、実際はそれ以上にきめ細かく架設すると知り驚いた」と段上 厚志さん。

「授業で学びある程度イメージはしていたが、実際はそれ以上にきめ細かく架設すると知り驚いた」と段上 厚志さん。

「橋梁工事で3Dモデルを導入していると初めて知った。すごい技術が詰まっていると実感した」と松村祐輝さん。

「橋梁工事で3Dモデルを導入していると初めて知った。すごい技術が詰まっていると実感した」と松村祐輝さん。