スペシャルオリンピックス広島大会のカウントダウンボードが完成。除幕式が行われました
2022.09.09
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知的障害を抱える人達が躍動する国際的スポーツ大会「スペシャルオリンピックス」。その国内大会(以下:SON)が、今秋広島で開催されます。
本学はSONを多くの人に知ってもらい、大会を盛り上げるためのカウントダウンボード制作を担当。14人の学生ボランティアが集まり、数か月に渡り、意見をぶつけ合い、創意工夫を重ねてきました。
そしてついに、カウントダウンボードが完成。大会100日前となった7月29日、ボード設置場所の広島県民文化センター1階ロビーで、ボード除幕式が執り行われました。
ボードの前で、SON理事長の有森氏、大会実行委員長の崔氏らと共に
大勢のマスコミが取材に訪れていました
SON理事長の有森裕子氏、広島市の松井一實市長、SONドリームサポーターの平岡拓晃氏、大会サポーターの朝山正悟選手(広島ドラゴンフライズ)ら来賓・関係者が臨席し、除幕式は始まりました。
「SONという素晴らしい機会を通し、みんなが自分の可能性を見出してほしい」と挨拶する有森氏
「SONが、共生社会実現のきっかけになることを祈念してやまない」と松井市長
挨拶に立った長坂学長は、「学生募集から始まり、アイデアを出し合って形にするのは容易ではなく、決して時間に余裕があったわけではありません。しかし学生たちは努力し、成果を出してくれました。
本学では、大学の外に出て、地域の力を借りながら学んでいこうと常に学生たちに呼びかけています。今回のボード作成も、その貴重な機会になりました」と語りました。
続いて学生を代表し、鎌田さん(出雲北稜高等学校出身/島根県)が、「SONとは何かを学び、カウントダウンボード制作に何が必要なのかを知ることからのスタートでした。制作を進めるうちに、SONをより多くの人に知ってほしいという願いがどんどん強くなっていきました。このカウントダウンボードが、多様性ある社会の実現に貢献する一つのピースとなれば嬉しいです」と、ボード制作に込めた思いを発表しました。
「学生・教員ともダイバーシティを感じる活動になった」と長坂学長
「終始緊張した」と本人は言うものの、来賓を前に堂々と挨拶した鎌田さん
いよいよ除幕...の前に、オープニングムービーが始まりました。
「普通に幕を引くのではなく、SONに出場するアスリートも参加しているような、みんなで大会を成功させるのだというメッセージが伝わる除幕式にしたい」
そう考えた学生らがシナリオを立案。広島市、東広島市、尾道市など各競技場で練習するアスリートのもとを訪ね、撮影に協力してもらいました。
自転車競技の選手に演出意図を説明
各競技場で、アスリートの協力のもと、リハーサルを繰り返しました
「アスリートもコーチも支援者も温かくて、ワンプレーごとに称え合っているのです。その様子を見て、私たちもSONへの思いを強くしました」と学生たちは語ります。
撮影素材は、学生が編集。使用するBGMも学生が自作。あらゆる力を尽くして1本の作品にまとめあげたのです。
ムービーは、式に使用する除幕用のスイッチを、アスリートが次々にパスして次の選手に渡していく、というもの。2分の動画に登場したアスリートは、20名以上に及びます。アスリートの姿が出る度、関係者・支援者は声を上げ喜んでいました。
画面に登場したアスリートは、スイッチを別のアスリートに手渡します
アスリートが画面に登場する度、歓声が上がります
来賓や関係者がスイッチの前に並び、ボタンをオン。すると覆われていた幕が下り、カウントダウンボードが登場しました。
大会のレインボーカラーがあしらわれ、中央に据えられた「Power of Smile~誰もが輝ける場所へ~」というスローガン。左には競技の実施会場が示され、右には過去のSONに参加したアスリートの多彩な表情が浮かんでいます。
SONの趣旨を表現したボードに来賓・関係者は感嘆していました。
来賓の前に置かれたスイッチを押すと、白い幕が下がります
完成したカウントダウンボード
ボードを見た関係者は、その出来栄えを口々に賞賛していました
学生たちの努力をねぎらう長坂学長
アスリート代表として「大会スローガン通り、笑顔あふれる大会にしていきたい」と決意を語る小川真治選手
「型にはまらない若い感性はすごい。広島工大の学生にお願いしてよかった」と感激する、大会実行委員長の崔希美氏
除幕式を終え、鎌田さんは「みんなにボードを喜んでもらえたし、ムービーも熱心に見てもらえてよかった」と満足げな表情。
学生をとりまとめた電気システム工学科・村上教授は、「本学の学生が持つポテンシャルの高さに驚かされました」と目を細めていました。
最後に大会関係者全員で記念撮影
これからもSONを盛り上げるため、学生らは活躍します
SONカウントダウンボードは広島県民文化センターや広島空港で、開催まで時を刻み続けます。ぜひご覧いただき、SONへの関心を高めていただければ幸いです。大会は11月4日~6日に開催されます。
※NPO法人スペシャルオリンピックス日本・広島の公式HPはこちら