現場で活躍するOB技術者から学ぶ特別講演~知能機械工学科
2023.01.11
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知能機械工学科の1年次を対象に、社会で活躍する現役技術者による特別講演「機械系技術者の業務とプラントでの設備機械」が本学で行われました。これは社会で必要とされる能力や、大学での学びが社会でどのように生かされるのかを理解することを目的に、社会実践科目の講義の一環として開かれたもの。JFEエンジニアリング株式会社(本社 神奈川県)から本学OBの技術者を含め3名の方にお越しいただき、講演をしていただきました。
学生時代に身に付けておくべきことを認識してもらうのも目的のひとつ
同社は鉄鋼業・造船業から始まり、その技術を継承しエネルギー・環境分野や社会インフラ分野など、生活と産業を支えるエンジニアリング事業を展開しています。中でも再生可能エネルギー・天然ガス関連のプラントやパイプライン、廃棄物や下水汚泥を燃料とする発電プラントなど、豊富な実績を持つ会社です。
本学からも多くの卒業生が就職をしており、この日は知能機械工学科2008年度の卒業生である大坂さんが、現在の仕事内容や学生時代をいかに過ごしたかなどお話しくださいました。
学部卒業後は本学の大学院(機械システム工学専攻)に進学し、生産加工や精密加工の研究をしていた大坂さん。現在は同社のプラント建設本部建設センターに所属し、福山市のごみ焼却施設の建設に携わっています。大坂さんはご自身の仕事内容を紹介し「大学で研究していたことが直接仕事に結びつくことがなくても、大学で学んだ基礎知識は仕事に欠かせない力になります」と話し、機械四力学は勿論、製図やCAD等の技術は身に付けておいた方がいいと貴重なアドバイスをしてくださいました。
野球部に所属していた大坂さん。部活動に熱心に取り組んだのも良い思い出だという
インフラ建設は社会を円滑に動かす縁の下の力持ち的な事業と紹介され、興味を持つ学生も
他にも人事室長の大﨑さんから会社概要について、技術士で日本機械学会のフェローでもある環境本部の鈴木さんからは、プラント業界に向く人材や、技術者に求められる「工学的センス」についてお話しいただきました。
「ものづくりが好きな人、1つのことに集中できる人、プラントが好きな人、意外と出張も多いので人に会うのが好きな人は、プラント業界に向いています」と話す鈴木さん。技術者に求められるのは、「時代と環境に合わせた技術を提案できること。良い技術でも高額では使えないし、継続して同じ能力が出せる技術である必要もあります。それらを工学的な知識を基に判断する能力が求められています」と話されました。
講演の終わりには、学生から再生エネルギーの可能性についての質問も
講演を聞いた永井さん(島根県立安来高等学校出身/島根県)は「リサイクルがいい、ゴミの焼却は害になる、など安易に考えていましたが、エネルギー利用をトータルで考えたときに、必ずしもそうではないことを知りました。正しい知識と広い視野を持って判断できる人になりたいと思いました」と感想を話してくれました。
溶原さん(広島県立廿日市高等学校出身/広島県)も「様々な機械を使うプラント工事には、力学の知識は欠かせないと再確認しました。多くの人と関わる仕事なので、コミュニケーション能力も求められると感じました」と改めて学科の学びの大切さを認識したようです。
本学にある3D-CADの設備に魅力を感じて入学を決めたと話す2人。
現在「人力飛行機部」で活躍中
現場で活躍する方々からのお話は、学生にとって大きな気づきや刺激となりました。
※新型コロナウイルス感染症対策を講じ、取材・撮影を行っています。