チームラボ・工藤氏を招き、未来のテクノロジーを語り合う~TECH SESSION
2023.02.16
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「テクノロジーは、私たちの未来をどう変革するか?」そんなテーマで語り合う「TECH SESSION」が、広島国際会議場フェニックスホールで開催されました。
講師にお招きしたのは、アートやデジタル領域で若者から圧倒的な支持を受けているアート集団「チームラボ」の工藤岳氏。会場には、リアルとオンラインの観客300名以上が集まりました。
未来のテクノロジーについて語り合ったTECH SESSION
「世界が不安定になる中、テクノロジーに何が求められるのか考えたい」と挨拶する長坂学長
前半では工藤氏によるキーノートセッションを実施、数々の作品を紹介しながら、
「チームラボのデジタルテクノロジーによるアートは、作品と鑑賞者の境界がありません。鑑賞者が自由に空間を動き回ることで、アートが生まれるのです」と説明し「言語化できるものは、すぐコピペできる。デジタル時代に生き残るのは、言語化できないアート的なものではないかと感じます」
とメッセージを送りました。
「アートとは、既成の価値観を変えることができるもの」と工藤氏
広島城で開催したアート展も紹介
アート、サイエンス、テクノロジー、自然の交差点を模索した集団的創造が観客を魅了
続いて、本学建築デザイン学科の杉田宗准教授が登壇。
「建築分野でのデジタル活用が本格化する流れをにらみ、本学ではコンピュテーショナルデザイン、デジタルファブリケーション、BIMといったキーワードで教育を展開しています」
と話しました。
「次代の建築をリードする人材を育てたい」と杉田准教授
ゼミ活動を事例に学科で実施している教育を紹介
後半は工藤氏・杉田准教授に加え、広島県地域産業デジタル化推進担当課長・金田典子氏が参加してのクロストークセッションです。
「イノベーション創出のための思考」というテーマについて、金田氏は、
「県内外企業の野心の触れ合いで発生する化学反応が、イノベーションのきっかけになる」
と語りました。また工藤氏は、
「次代を担う人には、私たちが理解できないことに挑戦させた方がいい。少なくとも、イノベーション創出をサポートする側には、理解できなくてもチャンスを与える、という思考が必要なのではないでしょうか」
と述べました。
テクノロジーと人間との関わりなど、セッションでは様々な意見が交わされた
県のデジタル事例を紹介する金田氏
ファシリテーターを務めた情報コミュニケーション学科・林教授
セッションを終え、林教授は、
「工藤氏や金田氏の意見は示唆に富むもので、教育現場に活かしたい。今年策定した大学のパーパス"未来の、その先をつくる。"を具現化していくため、アート思考やデザイン思考を鍛えつつ、こうあって欲しい未来への熱い想いやその実現に必要なテクノロジーを語り合える大学にしていきたい」と展望を語りました。
イベントに参加した本学学生の元田さん(崇徳高等学校出身/広島県)は、「野心的なアニマルスピリッツの大切さや、工藤さんの"理解できないもので人の心を動かす"エピソードがとても心に響いた。初めてシンポジウムに参加したがとても勉強になり、参加してよかったです」と話してくれました。
工藤氏・金田氏を始め、ご協力・ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
※新型コロナウイルス感染症対策を講じ、取材・撮影を行っています。