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本学では毎年、スポーツ界の第一線で活躍された方を講師としてお招きし、スポーツを通して学んだ人生観や経験談をお聞きする「スポーツ講演会」を開催しています。体育会本部の学生が企画・運営を行う同講演会に、今年はリオデジャネイロ五輪競泳日本代表主将、女子200m平泳ぎ金メダリストの金藤理絵さんをお招きしてご講演いただきました。

昨年は新型コロナウイルスの影響で開催を断念。2年ぶりの開催となった今年は会場の入場者数を制限し、受付では検温と手指の消毒を実施するなど感染対策を徹底して実施しました。

講演会で参加者に語りかける金藤さん

受付では検温と手指の消毒を徹底

講演会に先立ち、体育会本部長の鹿島田さん（大分県立高田高等学校出身／大分県）が挨拶。「オリンピックや世界選手権に出場されるなど、世界で活躍された金藤さんのお話を聞くことで、皆さんの今後の人生がより豊かに楽しくなることを願っています」と話しました。

2年ぶりの開催実現の喜びを話す鹿島田さん

広島FMパーソナリティーの広瀬桃子さんが進行役となり、金藤さんのこれまでを振り返ります。

はきはきとした進行で金藤さんのエピソードを次々と引き出す広瀬さん

広島県庄原市出身の金藤さんが本格的に競泳を始めたのは、小学校3年生のころ。体育教師だったお父様と、水泳を習っていたお兄様やお姉様の影響でした。中学校で初の全国大会に出場し、県外や国外の大会に出るように。結果を出すことで世界が広がっていきました。

オリンピックを翌年に控えた2015年の世界選手権には万全の体制で臨んだものの、直前で「結果が出せなかったらどうしよう」という迷いが生じ、不本意なタイムに終わります。その時のレース映像を見ることで改めて自分を客観視でき、練習に対する姿勢も変わって翌年のオリンピックでは見事金メダルに輝きました。

「半年でも人は変われる。やったつもりではなく、開き直って大げさなくらい目いっぱいやると結果がついてきた」と話す金藤さん

リオデジャネイロ五輪で手にした金メダル

時には「やめたい」と思う苦しい瞬間もありながら、迷いを抜けて挑戦しきった経験を通して、人に伝えていけることが増えたと言います。

講演会のあとは学生からの質問タイム。さらに金藤さんのサイン色紙プレゼントをかけたじゃんけん大会が開かれました。

学生から、社会人になっても競技を続ける姿勢について相談を受け、「時間がない、と諦めるのではなく、時間は自分でつくりだすもの」とアドバイス

上位5人にプレゼントされるサイン色紙をかけ、会場の全員とじゃんけん

スポーツ講演会を担当した体育会本部の岩本さん（広島県立西高等学校出身／広島県）は、「昨年はコロナの影響で開催できなかったので、今回がはじめての運営経験となり、直前まで準備に奔走しました。無事に終わって本当に良かったです」と笑顔。

スポーツ講演会の責任者を務めた岩本さん

力を合わせてスポーツ講演会を実施した体育会本部のメンバーと金藤さん、広瀬さん

体育会本部長の鹿島田さんは「私自身も多忙でヨット部の練習にあまり出られていないのですが、今日の講演を聞いてまたやる気が出ました。講演を聞いた学生たちが、くじけそうな時も頑張ろうと思ってくれていたら嬉しいです」と話します。

講演会終了後、金藤さんに感想をいただきました。
「学生時代は、時間やお金がなくてもやりたいことに夢中で打ち込める貴重な時間。私自身、特に忙しかった1年生の時は空き時間をほぼすべて水泳の練習にあてていました。そんな学生時代の貴重さを、今日の参加者にも感じてもらえていたら嬉しいです」

水泳に限らず、「スポーツトレーナーの勉強ができる」という目的をもって進学する大学を選んだという金藤さん

迷いや悩みを抱えながらもそれを乗り越え、高い目標を実現した金藤さんのお話には、学生たちが今後の人生に生かせるヒントがたくさん散りばめられていました。金藤理絵さん、ご講演ありがとうございました。

※新型コロナウイルス感染症対策を講じ、取材・撮影を行っています。