広島の明かりをデザインする「色彩・照明計画」~建築デザイン学科
2023.09.12
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広島工業大学では社会で求められる実践力や課題解決力を養うために、企業や自治体にご協力をいただき地域課題の解決策を探る「地域と連携した社会実践プロジェクト」に力を入れています。
建築デザイン学科では2年次生を対象に、広島市内の明かりをデザインする授業を行いました。
うらぶくろ商店街・並木通り・平和大通りの3箇所の照明計画を20グループが発表
授業では、ライティングデザイナーの木下美沙さんと、うらぶくろ商店街振興組合理事である大島晴夫さんの講義を受けた後、グループごとに現地調査を行い、照明計画を話し合いました。
授業の最終日となったこの日は、木下さん、大島さんに加えて広島市経済観光局の方もお招きし、各グループのプランをプレゼンしました。
現地調査で感じたことをHero(良い点)とVillain(改善点)に分け発表し、改善策を提案した
飲食店が多いうらぶくろ商店街では、店舗から漏れる明るい光とそれ以外の場所のバランスをとるようなプランや、車道と歩道をライティングで分ける提案がありました。
並木通りには休憩スポットがあることに着目し、ベンチや植栽をライトアップすることや、足元からの照明を採用するなど、通り全体の雰囲気を良くする提案がみられました。
緑豊かな平和大通りは、夜間になると明るい車道と歩植栽で暗くなりがちな歩道との対比が課題に。植栽をライトアップし、印象をよくする提案がありました。
ライティングデザイナー木下さん。学生の発表後に各講師が講評した
「街の照明は安全を重視し明るさを求める段階から、景観を良くし地域の魅力を伝える段階になっています。皆さんの発表には、"快適" "個性的" "環境に優しい"など、業界でも注目されているキーワードが込められていたのが良かったと思います」と木下さん。
地域代表の大島さんも「今回集まったさまざまな提案を実現し、広島の明かりガイドラインを作成する社会実験として取り組めば、魅力的な広島の街づくりにつながるのでは」と話していました。
建築デザイン学科の釜谷さん(佐賀県立鳥栖高等学校出身/佐賀県)インフラ関係に興味があると話す
授業を終えた釜谷さんは「班で意見を出し合いながら、照明計画を考えるのは貴重な体験になりました。現地調査をしていても、他県出身の私と広島で育った友人では街に対する印象が違います。お互いの意見を出し合うことで、良い発表になったと思います」と話してくれました。
社会の一線で活躍する方々からご指導をいただき、実際に街に出て学んだ今回の授業から、学生たちも多くの気づきを得たことでしょう。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。