学生が自ら調査し企業の課題解決策を提案~地域課題解決実習(PBL 科目)株式会社今仙電機製作所編
2023.10.04
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本学が取り組む地域課題解決実習(PBL 科目)では、学生たちが地域企業を訪れ、企業が抱える課題の解決に取り組んでいます。
今回学生たちは、東広島にある株式会社今仙電機製作所広島工場を訪問し、企業の課題を探るための調査を行いました。
今仙電機製作所は自動車部品メーカー。他にも医療機械器具や、航空機などにも部品を供給している
PBL とは、講義などの座学ではなく、学生が主体的に動き問題を発見し解決策を見出すアクティブ・ラーニングの一つです。本学では学年や学科の枠を超えた意欲ある学生たちが参加しています。
今回の調査では、学生たちは製造現場の改善を行うための手法であるIE(インダストリアル・エンジニアリング)に取り組み、現場の改善を実現し、作業時間の短縮、コスト削減、品質向上につながる策を提案します。
IEとは工場内の工程や作業を科学的に分析し、無駄を見つけて生産の効率化や品質向上につなげていくという手法
情報収集のため作業を録画するのに、複数の定点カメラを設置
調査したのは、車の部品を生産するセルライン(製造工程が円形型に配置されているライン)。ここでは作業員3名が分担しながら生産しています。
学生たちはその工程を把握し、作業員の動きを確認したり、各工程の作業時間を計ったりなどしました。
工程ごとに時間を計測。詳細を確認したい箇所なども手持ちカメラで記録する
気になったことはその場で確認。気づいたことや疑問は即座にメモする
工場内を案内してくださった同社 広島生産課の菅原さんにお話を伺いました。
「われわれは今の生産工程に慣れていて、新たな視点での見直しが難しいこともあります。現場を知らない学生さんだからこそ気付く課題があり、提案いただく解決策はいつも参考にしています」
「今後は品質向上につながる課題解決にも取り組めるといいですね」と菅原さん
PBLの担当教員である宗澤教授(機械システム工学科)は
「この後は大学に戻り、動画を確認しながら作業速度や作業員の立ち位置、歩数など細かく分析し課題を探ります。データを重視するIEは、数値やグラフで課題を提示するので、説得力が違います」と話します。
「この課題を通じて学生たちに大学での学びが社会でどのように役立つのかを実感してほしい」と宗澤教授
「少しでも会社に貢献できるよう、しっかり取り組みたい」と学生たちは語っていました。彼らの今後に期待しています。