形態創生コンテストで本学の学生が優秀賞を受賞しました
2023.12.26
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11月に開催された「第18回コロキウム構造形態の解析と創生2023」の形態創生コンテストに本学の学生が出場し優秀賞を受賞しました。
このコンテストは形態創生における種々のアイデアを適用して、建築空間や構造物などの「新しいかたち」や「独創的な形態創生手法」を提案し競います。コンテストのテーマは「アジャイルなかたち」。新たな構造デザインを探究する岸本研究室のゼミ生福原さん(山陽高等学校高校出身/広島県)とコンピュテーショナル・デザインからかたちを生み出す杉田研究室のゼミ生坂本さん(広島市立舟入高等学校出身/広島県)が協力し本大会に挑みました。
優秀賞を受賞した作品「風観堂(かざみどう)」CG画像
二人は何度も話し合い試行錯誤し、「風観堂(かざみどう)」という作品を完成させました。テーマの「アジャイルなかたち」を二人は「予見できない要因に逐次対応する構造システムを有する形態」と解釈し、予見できない要因については時々刻々と風速・風向を変化させる「風」に着目しました。構造設計において風(荷重)は、台風などの強風を想定しますが、今回はそよ風や海風、春一番など、日常生活においての風とし、風観堂の内部・外部を体験することにより、人々は身体感覚を通して風を視覚化することができます。
著名な審査員の方々がいる中、堂々とプレゼンする福原さんと坂本さん
「風観堂」の特性は「逐次対応する構造システム」。建築基準法で求められる強度を満たし、大変形を許容しつつ、風速・風向の変化に敏感に対応して形態を変化させます。
通常の構造設計においては様々な外力に対して剛性と強度を満足する構造形態をデザインしますが、逐次対応する構造システムとすることで、変化に富んだ風を視覚化することが可能になります。
1/5サイズの模型画像
コンテストを終えて福原さんは「本大会でテーマの解釈について長い時間を要しました。意匠コンセプトである風の可視化を構造システムで創造することができ、アイデア案で終わらせずに実現可能で質の高い提案となりました」と話します。坂本さんは「審査員の方に私たちが考えたことすべてを伝えることの難しさを知りました。発表の後にもっと違う伝え方をしていればよかったと後悔もありますが、この機会に学べたので今後に生かしていきたい」と話してくれました。
全18チームの中から優秀賞(2位)に選ばれました
学生にとって構造および意匠の先生方に評価をして頂く貴重な経験となったのではないでしょうか。
今後もこのような活動を継続していただきたいと思います。
福原さん、坂本さん優秀賞受賞おめでとうございます。