広島工業大学

  1. 大学紹介
  2. 学部・大学院
  3. キャンパスライフ
  4. 就職・資格
  5. イベント情報
  6. SNS一覧
  7. 施設紹介
  8. 2024年度以前入学生の学部・学科はこちら→

広島工業大学

北広島町の木材を使い新しい福祉用具(自助具)の開発に取り組んでいます

2024.03.16

このニュースは、クローズされました

建築デザイン学科3年次生が北広島町の木材を使った福祉用具(自助具)の製品開発に取り組み、作品発表会を行いました。

本学では北広島町と包括的連携に関する協定を結び、同町と連携した社会実践プロジェクトとして、地域の木材を使用した自助スプーンなどの福祉用具の開発に取り組んでいます。

このたび同学科の授業課題としても取り上げ、学生たちは工夫を凝らした作品プランを発表しました。

学生は第1回目の授業から自助具についての調査や必要性などを勉強し、チームでアイデア練っていった

学生は第1回目の授業から自助具についての調査や必要性などを勉強し、チームでアイデア練っていった

自助具とは、病気やケガ、障がいや加齢などにより、食事や排泄、身だしなみを整えるなど日常生活に不便を感じている人が、できるだけ自力で行えるようサポートする道具のこと。
学生は18のグループに分かれて課題に取り組みました。この制作を通じて、県産木材の新たな用途開発もめざします。

学生は説明用のスライドと模型を準備し、プレゼンに挑む

学生は説明用のスライドと模型を準備し、プレゼンに挑む

「食事を楽しむ」ことをコンセプトに料理を見て食べられるよう傾斜をつけた食事台や、持ちやすさを工夫した食器類。片手で通せるハンガーや薬袋を開けるカッター、自助具を使うことへのハードルを下げるため、鍵やペットボトルの開閉を補助する道具など誰もが使える道具の提案もありました。

他にも「自己肯定感があがる」と化粧に注目したり、自閉症の子ども向けに遊びながら言語の習得ができるブロックを考案したりなど、学生たちは生活のあらゆる場面を想定して福祉用具(自助具)の開発に挑みました。

ペルソナの設定から課題を導き解決策を提案製品の利点だけでなく、普及方法まで検討する

ペルソナの設定から課題を導き解決策を提案製品の利点だけでなく、普及方法まで検討する

イメージ図に CGを使用するなどプレゼンにも工夫を凝らす

イメージ図にCGを使用するなどプレゼンにも工夫を凝らす

この授業には学外講師として、てごナースきたひろ代表看護師 竹下氏と北広島病院リハビリテーション科古川氏にご協力いただいています。
当日は学生のプランに対し、さまざまなアドバイスをしていただきました。日々、自助具を必要とする人々と接するお二人の意見を取り入れようと、学生も真剣に耳を傾けます。学生からは「実際に障がい持たれている方のお話を聞く場面が少ないので、考える良い機会になった」といった感想が聞かれました。

「将来、人にやさしい建築を考えるのに、この経験が役立つとうれしい」と話す

「将来、人にやさしい建築を考えるのに、この経験が役立つとうれしい」と話す

これらの作品の中から、コンセプトや機能性、実用性、コストなど6つの評価項目で2つの優秀作品が選ばれ、後日実際に制作し、最後の授業で披露されました。

優秀作品(1作品目)。片手でも人の手を借りず1人で食事が楽しめるよう設計した食事台。組み立て式でありコンパクトに収納可能

優秀作品(1作品目)。片手でも人の手を借りず1人で食事が楽しめるよう設計した食事台。組み立て式でありコンパクトに収納可能

優秀作品(2作品目)。片手で衣類を1秒で掛けることができるハンガー

優秀作品(2作品目)。片手で衣類を1秒で掛けることができるハンガー

実際に制作してみると狙った機能が発揮できなかったり、改善点が見つかるなど、学生はプロダクトデザインを進めていく上でのプロセスや着眼点について学ぶことができました。

今後は施設利用者の方々にもご協力頂き試作を重ね、将来的には実際に北広島町の木材を使って完成させ、同施設に提供できるようめざします。