「どんな場所になってほしいか」から建築を考える 発明会館リニューアル案をプレゼンテーション
2024.05.08
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本学の建築工学科は、広島県発明協会に対する発明会館リニューアル提案会を開きました。
建築工学科では、2024年に創立100周年を迎える広島県発明協会から打診を受け、築39年の発明会館リニューアル案作りに昨年6月から取り組んできました。地域と連携した社会実践プロジェクトの一環です。
用途に合わせて家具も学生がデザインしたリノベーション案の模型
1階をIT人材育成のための拠点、地下を発明協会会員の情報交換やイノベーションが期待できる施設にしたいという要望を受け、有志の学生13人が参加しました。
提案会では3つのグループが、スライドショーや模型、3Dモデルなどを駆使してそれぞれの案をPRしました。
本学内のリノベーション施設(ネクサス4階、HITイノベーションLAB、HAB)を見学し、リニューアル工事ならではの難しさや面白さを勉強
周辺のプログラミング教室などの分布もリサーチし、発明協会ならではの具体的な用途も提案
BIMモデルを画面上で動かし、さまざまな角度から空間のイメージを伝える
角度によりすき間の生まれる仕切りで圧迫感を軽減した会議スペースを提案
広島県発明協会の味能専務理事は「どの案にも発明協会の主旨に沿ったコンセプトがあり、すべての設計に意味があることに非常に感動しました」と総評しました。
親しみが持てる入り口や、地下と1階を一体で考える空間作りなどの発想が大変参考になったと味能専務理事
担当した清水教授は「提案が採用されるかは未定ですが、具体的な課題に向けての取り組みは学生たちの視野を広げ、普段の授業では得られない大きな成長につながりました」と話していました。
背景も考えた設計をすることで、学生たちの考え方に深みが出たと清水教授
提案会までの取り組み概要を発表した安井さん(広島県立広島井口高等学校出身/広島県)は「用途も含めて設計を考えるプロジェクトを通し、IT教育とは何か、どのような技術があるのかなど、建築関係だけでなく多くのことを学べました」と話してくれました。
今回の取り組みで得た知識を今後の授業や課題に生かしていきたいと安井さん
発明協会の抱えておられる課題に向き合うことで、学生たちは今後につながる貴重な経験ができたようです。広島県発明協会の皆さまをはじめ、ヒアリングにご協力くださったリノベーション工事会社やIT教育機関の皆さま、本当にありがとうございました。