7工大がONE TEAMで志す、理工系人材育成の活性化 第3回工大サミット開催
2020.01.06
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工大サミットは、グローバルな環境で活躍できる人材育成を共通課題とし、各大学の人的・物的資源の情報共有と、相互の連携・協力による理工系高等教育のさらなる活性化を目的に2017年3月に設立。広島工業大学は創設から参画しています。11月30日、「第3回工大サミット」が福岡工業大学で開催され、パネルディスカッションやワークショップを通して理工系大学の発展に向けた議論を行いました。今年から新たに神奈川工科大学が加わり、全国7工大※での実施となりました。その様子をお伝えします。
※7工大...愛知工業大学、大阪工業大学、神奈川工科大学、芝浦工業大学、東北工業大学、広島工業大学、福岡工業大学
会場となった福岡工業大学に7工大のトップたちが集結。
会場には7工大の展示ブースも設置。本学のブースでは来場者に学生がスライドを使って紹介していました。
広島工大が「ROBO-ONE in 工大サミット」に初参戦
開会前、会場では5大学の学生による「ROBO-ONE in 工大サミット」が開催され、本学のロボット研究部が3キロ級の部門に初参戦しました。この日のために7月から手探りでロボット開発をはじめたというロボット研究部の加藤輝さん(情報工学科1年)、尾田俊祐さん(知能機械工学科2年)、田中天斗さん(知能機械工学科1年)。「今日がデビュー戦。勝敗よりも戦えることを楽しみたい」と、参加できる喜びを噛み締めていました。結果は芝浦工業大学に善戦するも1回戦敗退。しかし、ロボット研究部にとって新たな歴史を刻む大きな一歩となりました。
初陣を飾ったロボットの名は、オーダス(左)。臆することなく果敢に攻めていました。
左から加藤さん、尾田さん、田中さん。試合の撮影や他大学の学生と交流を図り、貪欲に技術を学ぼうとしていました。
大学トップによる、パネルディスカッション
はじめに7工大の学長が教育改革への取り組みをプレゼンテーションしました。本学のプレゼンテーションでは、長坂康史学長が専門力と人間力の2本を柱とした「HIT教育」について発表。その中でHITポイント制度を上げ、「人間力はいろんな活動を通して磨かれる。本学ではサークル活動、ボランティア活動、学内行事への参加などを数値化して評価し、学生に取り組みを促しています」と説明しました。続く7工大の学長によるパネルディスカッションでは、「理工系大学として、どのように教育の質転換を行っていけばいいか?」「IRデータの有効活用方法」などのテーマでさまざまな議論がなされました。長坂学長は各学長の意見を踏まえ、これまでのグッドプラクティスの"共有"から 、これからは共に創っていく"共創"に転換を図ることの重要性を提言。「総合大学ではなく、工業大学だからこそできることがある」と述べました。
HIT教育をプレゼンテーションする長坂学長。
パネルディスカッションは多彩な意見が飛び交い、濃密な時間となりました。
参加者が3テーマに分かれ、ワークショップを開催
パネルディスカッション後は、工大サミット初の試みとしてワークショップが開催されました。参加者は「【テーマ1】工大における教育の質的転換〜教育の質保証とは〜」「【テーマ2】iからはじめる理工学教育〜IRを教育に活かす〜」「【テーマ3】工大のグローバル人材育成〜イノベーションは多様性から生まれる〜」の3テーマに分かれ、情報交換会やグループワーク、学生によるパネルディスカッションで情報共有や議論を行いました。
テーマ1は東北工業大学と共に本学が進行を担当。4大学の教育事例を紹介後、ブース形式で情報交換を行いました。
テーマ2では各大学の教職員でグループワークを実施。IRデータを活かした教育の改善案について議論します。
テーマ3は留学経験学生によるパネルディスカッション。本学からは広井笙太さん(知能機械工学科4年)が参加者に留学経験を語りました。
最後のクロージングセッションで3テーマの振り返りを実施。全員でワークショップの成果を共有しました。
2020年の工大サミット開催地は広島工業大学
クロージングセッションの最後に、次年度の工大サミット開催地が発表されました。第4回の開催は広島工業大学。ホスト大学として長坂学長が「Society5.0で実現するスマート社会をつくっていくため、我々ができることしっかりやり、発信していける工大サミットにしていきたいと思います」と挨拶し、第3回工大サミットは終了を迎えました。
「皆さまと共創の一歩が踏み出せる場としたい」と締めくくる長坂学長。
回を重ねるごとに加盟大学を増やし、新しい試みによって深く連携を図るなど、着実に進展を続ける工大サミット。来年はいよいよ広島の地に初上陸します。本学は、理工系大学全体のブランド構築及び発展のために、ますます力を注いでまいります。ぜひご期待ください。